内部障害リハビリテーションのすすめ

理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士です。心電図検定3級。内部障害を理解し臨床で活かす為のブログ。

3学会呼吸療法認定士を取得する意味

私は、臨床3年目で3学会合同呼吸療法認定士を取得しました。この資格を取得する意味は何でしょうか。(これから取得を目指そうとしている方向けの内容です)

 

3学会合同呼吸療法認定士は、日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会の3学会が定める資格です。この資格を取得したから、何か特別なことを行う事が許されるわけではありません。

認定講習会に参加し、試験に合格して、申請することにより、3学会合同呼吸療法認定士として登録されます。

資格は、5年毎に更新する必要があります。更新は、指定の学会や講習会に参加して一定以上のポイントを取得する必要があります。

 

 

【呼吸療法認定士講習会の受講資格】

①以下の資格を取得して経験年数を満たしていること。

準看護師:経験3年以上
看護師:経験2年以上
理学療法士:経験2年以上
作業療法士:経験2年以上
臨床工学技士:経験2年以上

②講習会の受講申し込み時から過去5年以内に、認定委員会が認める学会や講習会などに出席し、12.5点以上の点数を取得している者

認定試験の受験資格は、講習会を受講した年度を含めて3年間です。

【申込みの注意点】

初めて受験しようとする人は、認定講習会と認定試験の申込みをします。認定講習会の申込みは、4月ごろ開始されます。事前に講習会の申込書をインターネットでダウンロードして、

特定記録郵便で郵送します。しかし、これが厄介。申込み期間は1週間設けられていますが、申込み開始日の午前8:00から受付を開始し、毎年8:20くらいには定員に達してしまうようです。

私は東京の郊外の郵便局に7:30に行きましたが、すでに1人先客がいました。私は2番目に並びましたがその後も増え続け20人くらい同じ目的で並んだでしょうか。私の受付時間は8:03。私は認定講習会を受講する事ができましたが、同じ郵便局にいた人全員が受講できたかはわかりません。それだけ受講者が多く、競争率が高いわけです。本気で受講したければ、1番に並ぶつもりで、7:00〜7:30には並んでおくべきです。ちなみに、特定記録郵便は、窓口でその旨を伝えると小さな用紙に必要事項を記入し、料金をその場で払って完了します。

 

【認定講習会】

認定講習会を受講しないと認定試験は受験できません。認定講習会は、ABCDと4つのグループに分かれて、それぞれ2日間、別々の日程に行われます。いずれかの日程で受講することになります。8月~9月の間に東京で開催されます。認定講習会を受講すると、認定試験の受験申込みができるようになります。

認定講習会は、2日間缶詰め状態です。それぞれのセッションで有名な先生方が講義してくれますが、テキスト通りに進める先生もいれば自分の話したい話をして終わる先生もいます。でも、この講習会自体がかなり勉強になると思います。とくに臨床経験の浅い人は。私もそうでした。

 

【受験費用】

この資格は何かとお金がかかります。認定講習会受講で20,000円、認定試験受験で10,000円、その他にも手数料やら登録費やらで数千円ずつかかり、講習会や試験で遠方から来る人は交通費や宿泊費もかかるので40,000〜50,000円以上かかります。

 

【認定試験】

認定試験は毎年11月中旬〜下旬の日曜日のようです。試験は、午前午後に70問ずつ、2時間ずつ出題されます。内容は、テキストの内容全般に細かいところまで問われます。

勉強方法は、とにかく問題を解きまくること。オススメは呼吸療法認定士予想問題集、いわゆる「青本」です。解きまくって、わからないことは認定講習会で渡されるテキストから拾って青本の解説部にメモして。700問くらいありますが、私は7周くらいしました笑  とにかく通勤時間も昼休みも帰宅してからも、ずーっと勉強してました。理学療法士の国試並みに勉強しました。そうすると、解答にはあるパターンがあるのですが本番も同じパターンの解答が出題されます。とことん勉強したので、本番は緊張もせず問題を解くのが楽しかったですよ。

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呼吸療法認定士予想問題集こちらから購入できます。

 

【3学会合同呼吸療法認定士を取得する意味】

では、ここまでしてこの資格を取る最大の意味は何なのでしょう。そもそものこの資格を設立した目的は「それぞれの職種において呼吸療法を習熟し、呼吸管理を行う医療チームの構成要員を養成し、かつそのレベルの向上を図ることなど」。つまりそれは、受験にあたりかなり勉強するので、呼吸療法に関する知識を身につけられる事だと思います。目の前の患者さんの病態や治療が理解できる、落ち着いて対処できる、リハビリプログラムの優先順位を考えられる、とか。あとは、RSTで活躍する、院内の勉強会で講師を任されるなどでしょうか。実際に私は、上司からも呼吸に関して教えて欲しい事があると相談を受けたり、リハ職や看護師に勉強会で講義、指導もしました。今の病院では呼吸に関して誰にも負けない自信があります。そうなれば、仕事はどんどん舞い込んできます。舞い込みすぎるとかもありますが笑 

 

この資格は、適切な知識を持っていますよ、という1つの形でしかありません。取得した上でどう行動するかによってその意味合いは変わってきます。ぜひ取得した上で自分がどのように活かせるのか、試行錯誤してみてください。

それでは。

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