内部障害リハビリテーションのすすめ

理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士です。心電図検定3級。内部障害を理解し臨床で活かす為のブログ。

腎臓リハビリテーション

私は職場で人工透析中の運動療法を担当しています。また、透析中以外も維持透析入院患者を多く担当しています。透析中の運動療法は全国的にも実施している施設はまだ少ないですが、徐々に多くなってきていると思います。腎臓領域でも運動療法はトピックスです。

 

腎臓リハビリテーションとは

腎疾患や透析医療に基づく身体的、精神的影響を軽減させ、症状を調整し、生命予後を改善し、心理社会的ならびに職業的な状況を改善することを目的として、運動療法、食事療法と水分管理、薬物療法、教育、精神・心理的サポート等を行う、長期にわたる包括的なプログラムである。1)2)

1)上月正博:腎臓リハビリテーション(上月正博編著),医歯薬出版,2012

2)Kohzuki M : Renal rehabilitation : present and future perspectives. In : Hemodialysis, Suzuki H (ed), Intech, 2013, pp743-751

 

透析患者の現状

年別導入患者数、死亡患者数の推移

f:id:yuki736:20171022110940j:plain 

日本透析医学会ホームページ:図説 わが国の慢性透析医療の現況 −目次−

2014年の導入患者は38,327人で前年度より232人増加しました。2009年までは導入患者数は増加傾向を示していましたが、2010年以降は微弱な患者増減はありますがほぼ横ばいで推移しています。一方、死亡者数は30,707人で2013年より44人減少しました。死亡患者数も一貫して増加してきましたが、2011年以降は、ほぼ横ばいで推移しています。

 

慢性透析患者数の推移

f:id:yuki736:20171022111904j:plain

日本透析医学会ホームページ:図説 わが国の慢性透析医療の現況 −目次−

慢性透析患者数の推移です。2011年末に初めて30万人を超え、慢性透析患者数は2014年末には320,448人となりました。この数は、前年より6,010人の増加です。2005年ころまで年間約1万人ずつ増加していましたが、近年慢性透析患者数の増加が鈍ってきています。

 

つまり、透析患者数は増加し続けています。さらに高齢化が進み、透析患者を担当することも珍しくありません。平成24年の診療報酬改定で回復期リハビリテーション病棟での受け入れも可能となりましたし。

 

保存期CKD患者、透析導入患者に対するリハビリテーションは追ってブログを作成したいと思います。

それでは。